
数ヶ月前に『Don’t be afraid』というサイコパス殺人鬼フランクリンに拉致された少年ディビッドが、数々のパズルを解きながら巣窟からの脱出を目指す一人称ホラーアドベンチャーをプレイしていました。
いやぁ、マネキンだらけの屋敷をさまよい、フランクリンの狂気に満ちた笑い声などがさらに不気味さが増して探索もかなり緊張感があって楽しかったです。
ただ、好きなときにセーブはできないので難点だったのでした。自分はSwitch版でプレイして、セーブデータお預かりでエンド分岐地点でセーブデータをバックアップして、再プレイする際は戻すという悪手を使って対処していました。
エンディングは「バッドエンド」「母親エンド」「真エンド」の3種類が存在し、自分は「母親エンド」でクリアしました。
その中でも特に解釈が分かれるのが「母親エンド」です。
一般的には、母親エンドは「ディビッドが母親に甘やかされていた記憶に戻り、恐怖体験は精神的トラウマから生まれた悪夢だった」という夢オチと考えられていますが、果たしてそうでしょうか。
私はどうも腑に落ちません。
ちなみに母親エンドの流れは以下の通り。
- ディビッドがセオドアのハンマーで殴られる
- 目を覚ますと別の施設に移され、そこで最後のミッションをクリア
- フランクリンからキャンディを受け取り、ベッドで母親の姿を見る
- しかし母親が歌う子守唄は、フランクリンの歌っていた内容と同じ
ここから私の考察になります。
ディビッドはセオドアの一撃を喰らった後に別施設へ移されるのですが、実はあの時点でディビッドは死亡し、以降はフランクリンによるトラウマから生じた悪夢の世界に囚われ続けることになったのではと考えています。ラストの母親の子守唄がフランクリンの歌と同一なのは、母の優しさすらフランクリンの洗脳や悪趣味に上書きされてしまったことを暗示しているように思えました。
つまり、死後も解放されず「フランクリンの世界=終わらない悪夢」に閉じ込められてしまったということだと考えています。
そこでまだ残っている謎として、母親エンドに必要なアイテム(義手・義足・偽物の血・仮面)と友人トムの死亡についてです。
これらは何を示唆しているのかと言いますと、まずこれらのアイテムからは、
- 義手・義足 → 身体の欠損を補うもの
- 偽物の血 → 人間性のない偽者
- 仮面 → 本来の自分(顔)を隠す
ということになる。つまりディビッドは、自分の身体と心を「フランクリンが求める人形」として差し出したことになります。
また、唯一の「友人トム」についてですが、彼は「現実との繋がり」を示しており、「幻想の繋がり」つまり母親への愛だけが残ったことになります。それこそが彼を悪夢へと閉じ込める仕組みなのだと考えています。
まとめると、母親エンドは単なる夢オチではなく、母親の声に戻った安心感が、実はフランクリンに支配された精神状態のまま永遠に閉じ込めるという、ある意味バッドエンドよりもはるかに残酷な結末になると思います。
もちろん、これはあくまで私自身の解釈ですので、必ずしも正解とは限りません。
ぜひ実際にプレイして、自分の目で確かめてみてください。
あーあと、Switch版のバグ直してくれませんかね、運営さん。
真エンドに必要な赤いかぎゲットしたのに、扉開かないんですよー。
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