人の支えで築かれていることを意識する

するのが最も怖いことは何ですか?
それをするためには何が必要ですか?

私は対人恐怖症で、人との接し方に悩みを抱えていました。

19歳の頃、地元の飲食店で初めてアルバイトをしていました。不安でいっぱいだった頃に、店長が提案したのは、他のスタッフと顔も合わせない早朝に働くことでした。それまで、その店では、夜の営業が終わると早めに帰宅し、翌朝、皆で後始末をしていました。スタッフに喜んで働いてもらいたい、もちろん私にも喜んで働いてもらうにはどうしたらよいかという、店長の方針でした。そこで店長が考え、思いついたのが早朝の時間帯です。朝一番に出社し、一人で前日の後始末をして、他のスタッフが出勤する頃に帰るという特別シフトでした。

私は時々、早めに出勤したスタッフと顔を合わせることがありました。やがて人がいることに慣れていき、会話を交わせるようになったのです。

薄皮をはぐように対人恐怖症は克服され、今では社員として接客の仕事をしています。店長のように「誰かの支え」があって苦手を克服できます。
「支えてくれた多くの人々のお陰で今の私かある」と、親や恩師、配偶者や友人などを思い浮かべ、感謝の気持ちを伝えることは、大人の自覚の第一歩といえるのではないでしょうか。
人の支えで築かれていることを意識しつつ、日頃から穏やかで、ぬくもりのある人間関係を作り上げていきたいものです。

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